砂漠の街でジャイサルメール雑貨屋めぐり ひとりぼっちインディア08

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これまでの話

キャメルサファリから戻ってきて新しいゲストハウスを見つけた。ゆっくり体を休めるつもりが、フルパワーで遊んでしまう。そして疲れる。

前回の話

旅の目的

1日目

 おはようございます。

今日でインド8日目。結構疲れてきています。体力的にもメンタル的にも。

今日はジャイサルメールの街を1日見て回って、夜中に鉄道でデリーに向かいます。

ゆっくりゆっくり18時間。深夜鈍行・・・

 

特にここに行きたいっていう所はないので街の雰囲気を見ながら写真を撮って歩こうかな。

強いて言うならジャイサルメールの王宮?お屋敷?には行っておきたい。

 

昨日買った咳止めシロップが効いたのか効いていないのか砂漠の夜よりはマシになった気がします。よく眠れた!!

 

朝9時ゆっくり起床して、屋上のレストランでごはん。

今日もチョーメンを注文。飲み物はレモンスカッシュ。

昨日サンダルくれた兄ちゃんがのどの調子が悪いんだからレモンスカッシュはやめておけといったんだけど、昨日のジンジャーティーぽかぽかはするけどうまくはなかったんだよね。

で強行突破。

のどには悪いかもしれないけどテンションは上がった。

 

カメラを持って出発。

街をブラブラする。ジャイサルメールはどこをどの角度で見ても本当に美しい。路地の1本1本全てが。

この街で買えるお土産はラクダの革製品、床にひいたり壁にかけたりするザ・インドっていう布製品が特に多かった。

城の壁から城外を見下ろしたところ

おしゃれな小物入れ

インドっぽい水タバコ

カオサンで売ってるタイルのフックはインドから来てたんだなって思った。

ごちゃごちゃした小物

スタンプ。これ欲しかったのに結局買わなかったことをいまも後悔している。

まどマギの魔女出てきそうな通路

なんでも壁にかけてある。

ラクダの置物

派手な傘

何かわからないごちゃごちゃしたものたち

裏路地

もう見ていてワクワクが止まらないですよ

街を歩いていると色々なところで声をかけられます。特に何をしたわけでもないんだけど、そうやっていろいろな人と話しながらなのでちょっと歩くのにもものすごく時間がかかります。

なんか買っていってよっていうお土産屋さん

これはいるかいらないかでいいので特に困らない

チャイ飲んでいきなよっていう人

歩いているとチャイ飲んでいきなよってよく声をかけられます。呼び止めて何かを買わせようというか純粋に話がしたかったり、友だちになりたい人が多いみたい。これは悪意がない場合が多いので、ホントにタチがわるいというか、抜け出すタイミングを掴むのが難しい。別に断ってもいいのかもしれないけど、例えば私がナンパ目的とかではなく「旅のお方、よくきなすった。お茶でも飲んでいきなされ」って声かけて、いやいいですって言われたらちょっと悲しい気がするんだよね。だから私はいちいちチャイによばれるし、いちいちそこで世間話をしている。

オレを撮ってくれっていう人

これは本当にただ単純に私のカメラで写真を撮ってあげるだけで、この写真を送ってくれとか、撮ったんだから金よこせとかそういうことはなくて、写真に写ったら満足そうに去っていきます

一緒に写真撮ろうぜっていう人

私有名でもないしかわいくもないじゃないですか?知らない人から一緒に写真撮ろうなんて言われることは生涯ないと思っていましたがインドでならわりとあります。

 

そんなこんながもうこの8日間続いていて、数えきれない人と世間話をしてなぜかなんだか私は人にどっと疲れてしまいました。

昨日まではそれはそれで嫌じゃなかったんだけど、なんかもう誰も話しかけてくれるなって思うようになってしまった。

 

引き金をひいたのはジャイサルメールの城の門に続く長い坂の上にある有名なラッシーやさんの出張店でラッシーを飲んでいたときのこと。

道路の脇に机と椅子が置いてあるだけの場所。

むかいのテーブルには白人のご夫婦と2歳くらいの男の子がいてその男の子は金髪のふわふわの髪の毛でとてもかわいらしい顔をしていた。それで、坂を登ってきたインド人観光客の一行が同じく2歳位の女の子を連れて歩いていてうちの子とオタクのお坊ちゃん、一緒に写真を撮らせてはもらえないだろうかと声をかけていて、お母さんはいいですよって一緒に写真を撮らせていたの。

それでさ、それを見かけた他のインド人がどんどん集まってきてふわふわの金髪の男の子の写真やその子と’オレ’のセルフィーを撮りはじめて、お母さんは困っているな~と思ってみてたんだけど、人はどんどん集まっていくんだよ。でインド人の旅行者が白人家族を囲っていてこっちむいて~っててをふったり、英語が喋れないから指をパチンパチンって鳴らしてこっちむけって注意むけたりしてるんだよ。

もう、なんか道端の猫の写真を撮るみたいに子供の写真とってて、それを傍から見てる私は結構ひいちゃってうわってなってたら、

お母さんがとうとうキレてNO!!NO!!NO Photo!!って叫びだしてラッシー屋のお兄さんも出てきて写真をとるのはやめてって。

 

インド人が去ったあともお母さんは怒りが収まらないみたいだし、そこにまた新しいインド人が声をかけようとして店主が出てきて今こういう状況だからやめてって説明したりで、そばでラッシー飲んでただけの私も疲れてしまった。

 

そこから私のインド人疲れがどっと出てきて、もう誰も話しかけてくれるなモードに突入した。

意外なことにこっちがおまえらはなしかけてくんじゃねぇぞ!って思ってると、話しかけてくる人も少ないし、話しかけられてもすぐに会話が終わるんだよ。私もそんなツンケンしてたら楽しくないけど、省エネモードで過ごすことにした。

 

さて、省エネモードで王宮へ向かいます。

入場料は500ルピーでそれプラスカメラの持ち込み代金を払います。

今回も音声ガイド付き。

 

この前見たジョドプールの城は門から全てが観光地だったのに対して、このジャイサルメールは建物だけなので、規模的には小さかったです。キレイはキレイなんだけど、どうしてもジョードプルの城と比較してしまうんですよね。

 

城から出てすっかり日もくれてきたので荷物をまとめることにします。

街から駅までは少し距離があるんだけど、高い手数料を払う代わりにオーナーが駅までの送迎をしてくれることになっています。

オーナーがバイクで10時に送ってくれると言ったので、まだ少し時間があるみたい。

ジャイサルメールで最後の晩ごはんを食べに出かけることにしました。せっかくなので見晴らしのいいキレイな所が良いな、とフラフラしててナイスビューとかなんとか書いてあるレストランに入りました。2階や3階にも席はあるけど、私は眺めのいいところに座りたかったので屋上まで登ります。

屋上には私しかいない。この景色を独り占めだ!

トマトパスタとチーズモモを注文。

頼んだものが出てくるまで私はライトアップされて金色に輝くジャイサルメール城を眺め、さすがのゴールドシティーだなって思った。

しばらくするとトマトパスタが出てきた。今日この街から旅立つってことで鑑賞に浸っている私がゴールデンシティーをながめながら食べるトマトパスタを食べてそれがまずいはずがない!!

いや、まずい・・・

衝撃的にまずい。トマトパスタなんて誰が作っても美味しく作れるんじゃないのか?癖のありすぎるチーズと、粘度高めのトマトのソースと、やわらかい麺と、その全てがマズイ。かなしい。

 

私だいたい何食べても美味しいんですけど、ちょっとこれは完食できなかった。

 

そして、そろそろ帰りたいけどモモがいつまで経っても出てこない・・・

もし忘れてるならもう食べなくってもいいかな

「すみません、チーズモモ頼んだんですけどまだですか?」

「え、あ!ちょっと待ってください!」

「あ、もしまだ作ってなかったら・・・」

行ってしまわれた。

 

たぶんそこから作りはじめて15分位でできたよ!!ってホカホカのモモを持ってきてくれたんだけど、既にゲストハウスのオーナーが送ってやるよって言っていた時間が近づいている。結局モモには手をつけずに包んでもらってゲストハウスに戻る。

 

ゲストハウスの入り口でyoutubeを見ている兄ちゃんに、

10時にオーナーが迎えに来るって言ってたんだけど、もう来たかな?」

「そうなの?いや、まだ来てないよ。」

「オーナー来たら教えて!10時に来るって言ってたからもうすぐだと思うんだけど・・・部屋で荷物まとめてる」

OK!来たら教えるよ」

 

荷造りはほとんど終わっていたので、まだカバンに入れてない細かなものをほおりこんでいく。

よし!準備できた!!

 

「ねぇ!オーナーきた?」

「いや、まだ来ないよ」

 

なんでや・・・

 

「悪いんだけどさ、オーナーに連絡してみてもらえるかな。ゴメンね」

「分かった」

 

「・・・電話でないや」

「え、ちょっ!マジで?」

 

出発は12時半で、今の時刻は10時過ぎ。

駅までは正確には分からないけど、バイクなら10分くらいではないだろうか。

この街のリキシャは帰っていくのが早いから10時過ぎだともうほとんど残っていない気がする。

歩いても全然間に合う。間に合いはする。でも、この大荷物を担いで不確かな道をフラフラ歩きたくない。

 

「分かった。ちょっと一旦部屋に戻るからオーナー来たら教えてくれる?」

 

なんか焦っても仕方ない気がするので部屋に戻った。10分後にまた電話かけてもらおう。

 

10分後・・・

「ねぇ、悪いんだけどさ、オーナーにまた電話かけてもらってもいい?」

「了解!・・・今城の外にいるから15分後に来るって」

「ほんと!良かった!何度もごめんね!ありがとう。部屋で待ってるからオーナー来たら教えて」

「だいじょうぶだよ~来たら教えるね!」

 

なんか今日はうまくいかない1日だったな。

 

そして20分後・・・

「ごめんごめん、今日は地元で飲み会があって」

なんでや。おれは寝るのが早いからできたら12時とかだともう寝るから10時にしてっていったの君じゃないか!!

まあ、いいよ。もう私は色々疲れてる。

考えるのも怒るのにも疲れている。

私の住んでいる国(タイ)の言葉でこういう時に使ういい言葉があるんだ。

マイペンライ!!

 

オーナーに送ってもらっている途中、城外で明らかに困っている韓国人か中国人のカップルを発見

オーナーがバイクを止める。

「おい、お前たちどこに行きたいんだ?この時間はもうリキシャはないぞ」

「!!asdagasdls;lgsaa??」

オーナーを見たあと後ろに座っている私を同郷の人間と勘違いして何かを私にきいてくる。韓国人だった。でも私は韓国語がわからないから、チョットボクナニイッテルカワカンナイって顔をしてたら、

あ、ごめん韓国人じゃないのか。って気づいたようでオーナーと話し始めた。どうもホテルを探してるらしくオーナーにスマホを渡してオーナーがそれを見る。

「ここか。歩けなくはないが遠いぞ。ここで待ってろ!こいつを駅まで送り届けてそれから君たちを送ってやる!80ルピーだ!」

困っている人は放っておけないが、ちゃっかりお金は請求する。

ビジネスチャンス!!

 

結局なんやかんやしていたら駅についたのは23時を過ぎだった。

ホームには既にデリー行きの列車を待っている人で溢れていて、座るところはない。

椅子がない人は地面に座ったり寝っ転がったりして電車を待っている。

 

眠たいわけではなかったけど、なんとなく私も地面に寝転んで大勢の人たちに混ざってみることにした。

みんな疲れている様子だったけど、私は地面に寝転がっているインドっぽい!!って言うことにワクワクしている。

ああ、駅で寝てる!!インドだ!!

 

そう思っていると背後から肩を叩かれた。

インド人のおばさんだ。

 

私のカメラをゆび指してくる。

カメラ?ああ、写真撮れってことか!

カメラを指さしたあとでおばさんを指差すと、おばさんはキリッとキメ顔になる。

写真を撮って見せてあげると、横で寝ていたおばさんの子供を起こして、子供にも写真にうつるぞ!っていってこちらを向いてくる。

子供眠そう・・・

撮れた写真を見せると子供もキリッとした顔になってもう1枚。

お礼なのかなんなのか、木の実を私に分けてくれた。

たぶんインドのおやつなんだと思う。

 

しばらくすると列車が入ってきて親子が乗り込んでいった。

私も自分の車両に乗り込む。

 

今回の座席は三段の1番下の段。

 

上は上がって降りてがめんどくさいし、窓がないから。

今回は18時間かかる予定でデリーに到着するのは明日の夕方。

外を眺めたくなることもあるでしょう。

 

人はまばらで私のブースは6つのベットがあったけどいたのは4人だけだった。

 

長い列車の旅が始まる。

 

8日目終了