砂漠の街ジャイサルメールとインド疲れ! ひとりぼっちインディア07

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これまでの話

ついに迎える30歳の誕生日、なにか思い出に残るようなことがしたいと思い「30歳を迎える瞬間に砂漠で満天の星空を見ながら野宿」をすることにした。デリーからパキスタンの国境近くの砂漠地帯までやって、1日遅れで満天の星を見ながら野宿に成功

前回の話
旅の目的
1日目

おはようございます。砂漠の夜明けです。 

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今日もしっかり夜明け前に目が覚めて朝日の写真をとりました。朝日や夕日なんて私の住んでるバンコクでだって、もちろん日本でだって見れるのに旅行先だとなんでこんなにサンライズやサンセットにこだわるんだろう。

日頃からもっと朝日と夕日に思い入れろ。

砂漠の朝日とってもきれいでした。

起きたら寝床は砂まみれだった。

しばらくするとラナが朝食を作ってくれた。

これが朝ごはん。

朝ごはんを食べてたら昨日晩御飯を食べた時にいたおじさんがやってきて一緒にごはんを食べた。

「そうだ、キミ昨日咳きこんでたよね?もう大丈夫?」

「え?大丈夫だけどなんで知ってるの?・・・あ!もしかして、昨日様子見に来てくれたのおじさんだったの?」

「そうだよ。キミの咳遠くまで響いてたよ!」

「ごめん、心配してくれてありがとう。暗かったから誰だか分からなかったんだよ」

昨日私が強盗かと思ったのはこの人だったらしい。めちゃめちゃ身内だった。笑

 

さて朝ごはんを食べたらクーリーの村に向かって移動します。ラナがその辺をフラフラしてるラクダを捕まえてきて、おじさんもどこからともなくラクダに乗って走って戻ってきた。そうしたら後ろからものすごいスピードで一回り小さいラクダが追いかけてきて、何事か!?と思っていたんだけど、どうもおじさんの乗っているラクダの子供らしかった。

かわいいっ!!おっぱい飲んでる!!

お母さんのお出かけを見て寂しくなってついてきちゃったらしい。

かわいすぎ!!

またラクダにまたがって村を目指していく。

どうも私達が野宿していたのは村の直ぐそばだったみたいで30分ほどで村についた。 

1日ぶりのクーリー村なんかすごく久しぶりな感じがする(といってももともと1日しか滞在していないけど)。

アルジュンゲストハウスに到着!部屋のシャワーを貸してもらえるのでシャワーを浴びます。

昨日砂漠で野宿で寝てるでしょ?シャワー浴びると恐ろしい量の砂が出てきました。

もちろん水シャワーだけどすっきりさっぱり。

部屋を出るとプジャカワが英語の勉強をしていて、昨日がうそみたいに私に全く興味を持ってくれず真面目に英語の勉強をしている。横からちゃちゃ入れるとうざそうにされたので私はサントスと遊ぶことにした。

 

サントスは今日もめげずにチョコレートっていうんだけど、昨日あのまま砂漠に出てそこから直でここに戻っているんだからチョコレートなんてあるわけ無いだろ。

 

とはいえ、アメでもあったらあげようと思ってカバンをあけると、2Lのコーラを発見。

 

昨日砂漠に運んでもらったコーラ2Lをまだ開けずに戻ってきてしまったことを思い出して、ラクダ使いの少年にチップ代わりにあげることにした。(あれ?サントス・・・)

 

「ねえ、君コーラ好き??これ開けてないからもしコーラ好きだったら飲んでよ!昨日のキャメルサファリすごく楽しかったよ!ありがとう!」

「え?いいの!?ありがとう!お父さん、ムービンがコーラくれたよ!サントスも一緒に飲もう!あ、でも冷やしてからのほうが良いかな!あとでもらうね!」

 

もうね!この少年ほんといい子なんだよね!ちゃんとお礼が言えるし、もらったことをパパに報告してたし、妹にも分けてあげてるし。

 

それから間もなくしてバスがやってくる時間になった。もう一日くらいこの村でぼんやりするのもいいかなって思ったけど、スペイン人のラウラとホセがさあ、ジャイサルメールにかえろうかって声をかけてくれたので、私も一緒に帰ることにした。

 

一昨日の晩アルジュンゲストハウスについて書かれてるWEBサイト見せてよ!って言ってきたジートゥ。僕への返信来た?って聞いてきたけど残念ながら来なかった。たぶんメール見てないんだろうな・・・ かわりにここに16歳のジートゥを載せておこう。そして私がまた会いに行こう!またきてね!と、見送ってくれた。

バス停には私達以外にもたくさんのひとが待っていた。コンクリートのブロックに腰をかけていたおじさんが、よって場所をあけてくれ3人でそこに座って待った。

バスはすぐにやってきた。なんと、車掌がここへ来るとき載ったバスと同じ人(私に友達紹介してって言ってきた人)だった。

「あ!日本人じゃん!おかえり~待ってろよ。席あけてやるからな!おい、お前席をあけてやれ」

といって最前列に座っていた小学生くらいの女の子を立たせた。

 

タイでは子供に席を譲らないと非国民みたいな顔をされるけど、インドでは1番最初に立たされるのは子供。子供も無理やりたたされて、あとから来た外国人に席を譲らされてかわいそうだなって思ったから、私は立ってても大丈夫だよ!ありがとうっていうと、いやいやどうぞどうぞ!問題ない。さあ!座れ!と立たされた子以外の周りの人がいっせいににこやかに言うのでお言葉に甘えることにした。ごめん!小学生!!

 

で、隣に座ったおばちゃんが結構フランクに話しかけてくる人で(ラジャスタン語で)、ジェスチャーで色々話しをした。不思議なことに案外通じる。

 

途中で車掌がお金回収しにきて私がお金を出すと、それで一緒に払ってと言われなぜかおばさんとその子供のお金を払うことになる。立替的なことかなと思ってとりあえず出したけど、お金返してくれる気配はなく、まあバス代なんてしれてるので良いんだけどなんでやねん!って感じだった。

 

水あるからこれを飲みなよ!と声をかけてくれた。なんでもしてあげるし、なんでもしてもらう垣根のない人なのかもしれない。

満杯なのに封がきれててたぶん井戸水なので、これを飲むと腹壊すっておもってにこやかにことわった。私もあるから大丈夫だよって。

で、あらそう?っておばちゃんが水を飲んでそれをそのまま足元に吐き出した。

え?うがい?車内で?地面に荷物とか置いてあるのに?マジで?と思ってぎょっとしてインドすげえなって思っていたら、立たされた小学生の女の子もおばさんを見てぎょっとしてたのでたぶんこれがインドではないはず。

インド人特有のギョロッとした目をさらに見開いて子供ドン引き・・・

おばちゃん、ワイルドすぎワロタ・・・

 

で、私の腕輪をあげるわっておばちゃんの腕についてる腕輪をひとつくれようとしたんだけど、私の手がでかくて通らずジャイサルメールについたら買ってやるから!って謎の約束をした。ジャイサルメールからクーリー村に向かう途中にブレスレットあげるって言われて、そのあと友達!店を見ていけって言われる勧誘のためのプレゼントを経験していたので、これもその一種なのかなと変に勘ぐってしまいこのおばちゃんがいい人なのかどうか分からない。うーん、いい人なのか、どうなのか。でもただのいい人ってパターン結構あるしな。だとしたら断るのもなんか悪いし。

 

そう考えていたら、ジャイサルメールについたらしくて、ラウラ達が降りるよ!って声をかけてくれたので私もさっと降りておばちゃんバイバイ!って手を降った。おばちゃんは腕輪買ってあげるから待ちなとか言ってるっぽかったけど、めんどくさいので満面の笑みで分からないふりをした。

 

バス停からゲストハウスの集まる城内はちょっと距離がある。

ラウラ「ムービン、今日泊まるゲストハウス決まってるの?」

私「いや、まだ決めてない。パラダイスって所に泊まってたんだけどそこ600でシャワー外だからもっと条件のいいところ探したいんだよね。」

ラウラ「私達のところ350で部屋にシャワーついてたからオススメだよ!部屋もまあまあ」

私「いいねえ!そこ紹介してよ!」

ホセ「もちろんだよ!ムービン。リキシャ乗る?それとも歩く?どっちがいい?」

私「どっちでもいいよ!歩くの好きだし、リキシャも好き」

ラウラ「だったら歩いていかない?この近くにガディサール湖っていう有名な場所があるんだけど、そこが結構キレイでよかったよ。もしまだ行ってなかったらついでによるといいとおもう!」

私「いいね!私そこまだ行ってないから連れて行ってよ!」

ラウラ「OK!ではいきましょう!」

 

それで連れて行ってもらったガディサール湖。めちゃキレイ!

来ているのはインド人ばかりでちょっとしたおみやげなんかも売っている。あとはボートに乗れたり、馬車(ラクダ車)に乗れたり。

 

湖によってそこから再び歩いて城内を目指すんだけど、私のビーチサンダル、昨日砂漠で壊れてしまって、20m歩くごとに鼻緒が抜けてしまうのでゆっくり歩いてもらった。おとなしくリキシャにのればよかったかもしれない

 

ビーチサンダル売ってたらほしいなって思ったけどビーチサンダル案外見当たらないもので、結局買えず。

 

ゆっくりとゲストハウスに到着。

テンプルビューというゲストハウス。部屋も広いし、トイレもシャワーも部屋の中だし、これは350ならなかなかgoodなプライス!

即決!

 

ラウラとホセは夜まで部屋を借りて夜行列車で南部の街に移動するらしい。

 

私はチェックインをして屋上にあるルーフトップレストランに行った。

テンプルビューという名前の通りテンプルをビューすることができる。

このお寺たしか有名なお寺で入場料がいくらかかかるらしい。

で、レストランにいたゲストハウスの兄ちゃんが、ここから見ればタダだし、中に入ってもたいしたものないからここでゆっくりしていけばいいよって声をかけてメニューを渡してくれた。

 

私はチョウメンていう焼きそばとホットジンジャーといういかにものどに良さそうなお茶を注文した。

兄ちゃんがさっと作って持ってきてくれて、それを食べている私の前に腰掛けた。

 

しばらくその兄ちゃんと世間話をした。

この街はあまり日本人はこないとか、中国人はよくくるとか、友達が日本で働いているとか。

 

ご飯を食べ終わってこれからどうするかを考えた。

今日は昨日砂漠野宿だったこともあって、ゆっくり過ごすことにする。

 

街をブラブラしながら必要なものを揃えよう。それだ!

必要なものは、シャンプーとコンディショナー、それからビーチサンダル、咳止めの薬。

とりあえずこれくらいそろえばいいかな。

シャンプーとコンディショナーは城内でも見かけたのでたぶんすぐに買えると思う。ただ、サンダルと薬はな~まだ見かけていない。

 

レストランの兄ちゃんにどこで買えるか聞いてみる。

「ねえ!欲しいものがあるんだけど、どこに行ったら買えるか教えて。喉の薬とサンダル。ほら見てビーチサンダル昨日砂漠で壊れちゃった。履ければなんでも良いんだけど、どこかこの近くに売ってるところない?」

「薬は城の外側の通りをまっすぐ行っただいたいこのあたりにあるよ。薬屋さんで道路に面してカウンター出てるからたぶん分かると思う。ビーチサンダルか・・・このあたりでは見ないかな。たぶんどこかにはあると思うんだけど・・・そうだ!オレのビーチサンダルあげるよ!ちょっとまってて」

「え!いや!それは・・・」

そう言い残して下に降りていって、すぐにまた屋上にもどってきた。

「これなんかどう?履ける?それかスリッパみたいなやつもあるけどどっちがいい??あとサンダルじゃなくて靴もあるけど、靴だとサイズがちょっとむずかしいかな」

「え、ホントにもらっていいの??あるくの大変だからすごく助かるけど、困らない?」

「ああ、いいよ!全然!他にもあるし、必要だったら時間がある時にまた買うから」

「いくら払えばいい??」

「いや、いいよ。これはあげる。俺の使い古しだし。」

「いや、でも・・・」

「いいって!いいって!また、暇な時にここで世間話しよう!」

なんや、こいつ。イケメンか!

 

そういうわけで、私は無事にビーチサンダルをゲットしたのでした。

兄ちゃんにお礼を言って、薬探しの旅に出る。

 

城外か、城外ねぇ・・・

実はクーリー村に向かう時に城の門のところでお土産屋さんからブレスレットもらってて、次通るときは店を見ていってね!絶対に!と言われたからあんまり門通りたくないんだよね。インド人人見つけるの得意だし、絶対バレる。

 

そんなこと言ってるともう500m先まで響き渡る咳が止まらないので、渋々と出かけることにした。門の近くまで行き遠くからお土産屋を見ていると、そのおばさんは今不在のよう。

今がチャンスだ!!!なんで、こんなにコソコソと移動しないといけないんだ・・・

ここを曲がると城の門のお土産広場・・・心の準備はできた!いざ!!

競歩で土産物屋を見ないようにしてすごいスピードで通り過ぎる。よし、抜け出すの成功!!

地図を見ながら薬屋に行った。すぐに分かった。

薬とか元値が高そうだしいったいどのくらいボラれるんだろうって思ったんだけど、すごく安くてしかもパッケージに書いてあるとおりの値段で売ってくれた。インド人優しい!!みんなボッてくるんだと思ってたのに

買ったのは咳止めのシロップ。眠くなるから気をつけろと言われた。

大丈夫、今仕事ないんで。

 

これで一応目標達成。ラッシーやさんを探しながら街を散策。

インドはマジで犬がいっぱい。

犬好きは一度はいくべし!

 

通行人に教えてもらったラッシー屋さんでラッシー休憩!

地元の人たちのグループが何組かいて、私も席についた。

やっぱラッシーはどこで飲んでも美味しい。

 

しばらく休憩し、もう一周グルっと回ってそろそろゲストハウスに帰ることにする。

さて城内に潜入せねば。きっとまだおみやげやさんはいるはずだ。

見つかりませんように・・・

 

門に向かっていると、おじさんに声をかけられた。

「やあ、どこいくの?バイクタクシー必要ない?」

「うん、大丈夫。ゲストハウスに戻るから」

「まだ日が暮れてないのに?もったいないよ。せっかくなら夕日を見てからにしたほうがいいんじゃない?いい夕日スポットあるよ」

夕日!それはちょっと見ておかないといけないきがした。

「だったらさ、バダ・バーグまで行ける?いくら?」

なぜ突然バダ・バーグという名前が出てきたかと言うとインド旅行を画策している時に見た195mm Burstというブログでそこに行ったと書いてあったのを思い出したから。王様のお墓とその周りに無数の風力発電がまわっていて、そのむこうに沈む夕日。195mm Burstさん(なんの面識もないのに突然名前をあげてごめんなさい)のインド旅行記写真も文章も最高にステキなのでもしお時間あればぜひとも見ていただきたいんだけど、それで強烈に印象に残っていた。

なんかかなり安めな値段で行ってくれるらしく(値段忘れたけどかなり良心的だった気がする)、往復で?と聞くともちろん往復だよと。

「じゃあ、おねがいしようかな」

「さあ、乗って」

 

それで始まるおっちゃんとのバダ・バーグの旅。

城から30分くらいかかったと思う。道と原っぱ。時々風力発電。このあたりは本当に風車が多い。

結構遠かった。

バダ・バーグ

遺跡の手前で入場料を払って、遺跡に入る。

おっちゃんいい人で私ほったらかしてそのへんで待ってたらいいのに、ほら、こっちがキレイだよとか、私の写真を撮りながら一緒にまわってくれた。

風力発電の向こう側に沈んでいく夕日を眺めながめる。

空がグラデーションになっていて本当にキレイだった。古い王の墓と風力発電ていう古いものと新しいものがいっしょくたになっている感じもよかった。

 

さて、日も沈んだし。帰ろうか。

 

バイクに乗ってジャイサルメールの城に向かって引き返す。、

「もしも君が行きたかったら、この近くにすごいパワーが溢れる場所があるんだけど、君はそこに行きたい?」

「近いの?」

「うん、近いよ。」

なんかよくわからないけど寺ではないけど、おじさんが信仰しているなにかしらのものがこの近くにあるらしい。

「じゃあ、近いんだったら寄ってもらおうかな」

OKじゃあよっていこう。僕の好きな場所なんだ」

とおもむろにUターンして街とは逆の方へ進み始めた。

え?方向逆なん!?まあいいか。

しかし、すぐ近いがなかなか到着する気配がない。

そうしている間に沈んだ夕日の余韻がのこってうっすらと明るかった空がどんどん暗くなっていた。

「ねえ、もう結構進んできたけどまだ?もっと遠い?」

「ああ、もうちょっとだよ。」

 

やばい、昨日の今日であれだけどこれまた丸腰の女がどんどん街から外れている危険な場面なのではなかろうか。

過去から何も学ばない浦島ムービン30歳。

 

これ、ホントになにかしらの信仰の対象があるんだろうか。

それともホントは目的地なんてないのかもしれない・・・

 

もう、これは引き返せない・・・

そうやって人気のない真っ暗な周り畑ばかりの道を走ること十数分。

 

「ついたよ!もうすっかり真っ暗だね。ささ、入って入って。」

ヒンドゥー教?の寺のような小さな建物に到着した。

人の姿は見えないけど、ろうそくの炎が灯っているし、人の気配はある。よかった!ちゃんと目的地あったよ!!

おっちゃんがここで口をすすいで、とか参拝?の仕方やどんないわれがあるかを説明しながらあるいてまわった。

 

途中建物からお供えを運ぶおじさんが出てきて、たぶんここに常駐している人みたいだった。

人もいる!OK!!

 

小さな建物なので、あっという間に見終わって、建物から出た。

「こっちが雰囲気いいんだ。ついてきて!」

と言われたのが建物の裏で、小川が流れているようで大木がはえていて、たぶん明るかったら雰囲気良さそうだけど、ちょっとあったばかりのおじさんと2人でいてもざわざわするだけだ!

「天気がいいときはね、ここにみんなで集まってごはんを食べたりするんだ。川も流れてるだろ?すごくいいんだよ。さあ、行こうか。」

そして今度こそバイクに乗ってジャイサルメールに戻る。

 

たぶん、純粋に自分のすきな場所に連れてきてくれただけっぽい。

なんや、ただのいい人か。よかった!!ほんとうによかった!!

 

やっと街の中心まで戻ってきた。

「ちょっとビールでも飲んで帰ろうよ。寄ってもいい?」

寄るのはいいけど飲酒・・・インド・・・うーん・・・

「うん、いいよ」

 

それで、ライトアップされたジャイサルメール城が一望できるすごく見晴らしのいいレストランに行った。門もすぐ近く。

「君が注文すると外国人料金になるから、僕が注文するね。何飲む?なんか食べる?」

「えっと、じゃあビールで」

それからおっちゃんと世間話をした。

明日デリーに帰る事をいうと、もう一日のばしなよ。そうすれば僕も一緒にデリーに行くよって本とかウソかよくわからないことを言って、適当にかわしながらゲストハウスに戻ることにした。

 

ビール代はおじさんが払ってくれた。

「じゃあおっちゃん、これ今日のバイタクの代金なんだけど」

「いや、いいよ。僕も楽しかったし」

「え?いやいや、本当にそういうわけにはいかないよ!これ受け取って!」

最初の言い値の2倍のお金を渡して別れた。

そもそも言い値がめちゃくちゃ安かったし、ビールもおごってもらったので。

 

おっちゃんすごくいい人だったけど、愛が重い・・・笑

 

おっちゃんと別れ、城内に戻った。もうすっかりお土産屋も撤収したあとだったので堂々と潜入。

小さな商店でシャンプーとコンディショナーのセットになったやつを買って帰った。

 

ゆっくり過ごすつもりだったのに、今日もガッツリと遊んでしまった。

明日こそはゆっくりと過ごそう。

 

7日目終了。

砂漠で過ごす30歳の誕生日! ひとりぼっちインディア06

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インドから帰ってきてもうかれこれ時間が経っていますが、先日ツイッターで「更新されているところまで読みました」と声をかけてくれた方がいて、せっかくなのでインド旅行記最後まで書こうと思い続きを書いています。インドの話どんだけ引っ張るんだよ・・・と思っておられる方、わかります。私もそう思っています。ですが、もう少しお付き合いください。

これまでの話

誕生日の瞬間を砂漠で野宿しながら過ごすため、やってきた砂漠の村。

なんとか30歳の瞬間に砂漠にいるためにその日のうちに砂漠へ出ようとするが、ラクダ使いのアルジュン氏に翌朝出発するように説得され、翌朝のキャメルサファリに備える。

 

旅の目的↓

インド旅行1日目↓ 

 

前日(インド5日目) ↓ 

 

砂漠で過ごす30歳の誕生日! ひとりぼっちインディア06

咳が止まらない。ぼろぼろになって目覚めた30歳の幕開け。

シャワーを浴びて外に出た。

ドアをあけると部屋から出てきた私を見て少年がお誕生日おめでとうって言って握手してくれた。

ありがとう、キミがおめでとう一号やで。

そうすると会う人会う人みんなおめでとうって声をかけてくれていつの間にか私が誕生日なことを知っているみたいだった。

しばらくすると、さっきの少年が朝ごはんだよ!っていってスペイン人カップルの部屋をノックした。

アルジュンのごはんはすごく美味しい。

あまりスパイスが強くなくてインド料理がちょっとだめになってきた私にはすごくうれしかった。

ごはんを食べている間に、私のまわりをチョロチョロするサントス。

小さい声でチョコレートとつぶやくんだけど、残念ながら私はお菓子をもっていない。なぜなら昨日井戸の周りでおかし取られた配ったから!!

すまん!

しばらくするとキャメルサファリに出発する。

飲水はそれぞれがアルジュンのおっちゃんから購入する。何本くらい必要?って聞くと4本くらいじゃないかな。と言われ水1.5L4本購入。1本は自分のリュックに入れて3本はラクダとその上にかけてある座席の間にしまい込む。水がなくなったら新しいものを出してもらうスタイル。

夜砂漠に飲み物とか必要なものを届けるけど何がいる?ってっ聞かれてとりあえずビールを2本頼んだ。

砂漠でビールとか絶対うまい!私そんなにお酒飲まないけど、スペイン人がきっと飲むだろう。

そしてキャメルサファリにいざ出発!

私とホセ、ラウラの3人に対してガイドは2人ついた。

ひとりは20すぎくらいのお兄ちゃん。必要以上のことは全くしゃべらないクールガイ。

もう一人は朝1番におめでとうって声をかけてくれた少年。

あの少年、ラクダ使いだったのか!!

実は密かにラクダに乗る予習を(偶然にも)昨日していた私はどのくらい揺れるかどんなふうにすればいいか分かっている。

それでもやっぱり大きく揺れるのでラクダが立ち上がる瞬間はドキドキした。

絶対これ、今までに落ちた人何人かいると思う。

少年が2頭のラクダをひっぱり先頭を歩く。

兄ちゃんのほうが後ろを歩き私のラクダを引っ張る。

昨日のラクダみたいに走ったりはせずにひたすら歩いて進んでいく。

ひたすら・・・

ただひたすら・・・

砂漠というよりは荒野ってかんじだった。

私の乗っているラクダはバブルと言う名前でラクダ使いの兄ちゃんはラナって言うらしい。

しばらくラクダに乗って進んでいると、遠くに猛スピードでラクダが走っていくのが見えた。猛スピードで砂漠をかけぬけ立ち止まってはえている木の葉っぱを食べ、また走って行き葉っぱを食べというのを繰り返している。荷物はのせていなさそうだし、見える範囲に人影は見えない。

「ラナ、あれって野生のラクダ?」

「そうだよ。」

「うわ!!野生のラクダもいるんだね!!!」

「うん。」

必要以上のことはしゃべらないクールガイである

飼われてるやつしかいないと思っていたんだけど、野生のラクダって結構いるもんなんだね。

茂みからポケモン飛び出してくる時、たぶんこんなかんじなんだと思った。

野生のラクダが飛び出してきた!

昼前までラクダに乗って砂漠というより荒野を進んできた我々の目の前にとうとう砂漠が現れる。

大きな木の下で止まってここで3時まで休憩だそういってラクダに積んでいた荷物を降ろしてラナたちはお昼ごはんを作り始めた。

レジャーシートをひくテンションで布団を引き始めてここに座って休んでいいよって言われた。

荷物をおろしたラクダは開放感にあふれていて地面にゴロゴロと背中をこすりつけている。

スペイン人の女の子ラウラがネコみたいでかわいいねって言った。

確かに!!ごろにゃんごろにゃん言いそうな仕草だ。

せっかく砂漠を目の前にしているので木陰で休憩よりも探検だよね!

荷物は木陰に置いてカメラとiPhoneを持ってうろうろしてみる。

砂漠の上をビーチサンダルで歩くと砂に埋もれてすごく歩きにくかった

砂に足を取られながらゆっくり丘の上に向かってみる。

途中でビーチサンダルの鼻緒がすっぽ抜けて壊れてしまった。

鼻緒を自分で無理やり直してまた歩き始めるけど、数歩歩くとまたすぐにすっぽぬけてしまう。

仕方ないので裸足になって歩いてみると、砂が焼けて熱くなっていてとても歩ける状態ではなかった。

走って熱が伝わる前に足を離す作戦も、砂に足が沈むのでうまくいかずそれでも日陰を探して走り続けるしかなく、足に大きなダメージを受けた。

これ、周りに人がいればまだ楽しそうな一コマかもしれないけど、終始ひとりでやってるからね。

砂漠の真ん中で砂が熱くてひとりで跳ね回る30歳のお誕生日”ガール”。想像してみて。地獄ですよ。

まあ、砂漠とはきっとこういうものなんだ。私が求めていた寂しさとは少し違うかもしれないけど、大きくくくればそれの1つかもしれない。

それからはみんなからちょうど見えない砂山の影で砂漠と私のセルフィー写真を撮り(←地獄)

ひとりでも楽しく過ごせました。ただし、飽きるのは早い。笑

 

ラナ達がご飯を作っている木陰に戻って料理をしているのを見学。

少年がいないなって思っていたら薪をひろってきたみたいだった。

砂漠はとても乾燥しているから、よく燃える木が結構そこらじゅうに落ちている。

ラナの料理がすごく美味しいんだ!インドインドしてなくて。

砂漠で過ごす時、水の確保がとても重量。来る途中に井戸で汲んだ水を使います。水はたぶん2Lくらいのポリタンク2つ分。

これで昼ごはん、夕ご飯、次の日の朝ごはんをまかなうとなると洗い物にもそんなにたくさん水を使うことができません。

ではどうするか?砂で洗います。

さすが砂漠!これがキレイか汚いか、私にはわからないんだけど特に死ぬほどお腹壊したわけでもないし郷に入っては郷に従えです。マイペンライです。

ご飯を食べたら3時までお昼寝木の陰に布団引いて寝てたんだけど長時間の滞在で日陰がどんどん移動していきその度に布団を少しずらしながら昼寝。熱くて目が冷めたら自分が完全に日向に出ていたりとか。大自然お昼寝です。

私達のまわりをヤギがウロウロしていてチャパティー盗んで逃げていったり。ほどほどにハプニングがありながら。

すごく慣れてて近くまで寄ってくるけど、こいつらホントにかわいくないな!(顔が)

3時になったらラクダ使いの少年がどこからともなくラクダを連れて帰ってきた。

休憩中の3~4時間、ラクダは放牧されて自由にその辺で草とか葉っぱとかを食べています。前足を縛られているのであまり遠くにはいけないようになってはいますが、

いなくなったりしないんだろうか・・・

再び出発、今度はすぐ近くの村によって行くらしくラクダには乗らずに歩いて移動。ラクダの手綱を持たせてもらって移動。

この時私は気がついてしまった。乗って移動するより歩いて移動したほうが楽しいってことを。キャメルサファリの根幹を揺るがす事実を頭のなかから打ち消して気が付かないふりをすることにした。

村に着くと井戸でラクダに水を飲ませて、それからそこに住んでいる人たちの家に案内してもらった。

家に入れてもらったけど、明らかになにかよこせっていうのが目に見えていて、何かくれと言う割に写真撮って良い?って聞くとそこの子供がNO!とか言ってきたり、かと言って何かを見せてもらうわけでも説明されるわけでもなくなんか嫌になって家の外に出た。怒ったとかそういうのじゃなくて、なんか切なくなってしまった。

まあ、そこの家の子供がそういうのも分かるんだよ。たぶんなんかくれって言えばなんかくれる人がいっぱいいてそれが家族にとってのお金を稼ぐ手段なのかもしれないし。一応ツアーできてるんだしなんかもうちょっとどうにかならないの?って思わなくもないんだよね。で、

そしたらラクダ使いの少年が

「どうしたの?家の中見せてもらわないの?」

「うーん、なんていうか写真はだめって言うしそれでいて何かちょうだいって言ってくるし、あげるものもないし少し嫌な気分になっちゃった」

「そうなんだ。僕の写真は撮ってもいいよ!ほら、僕の写真撮って!」

そう言ってラクダの前でポーズを決めてくれる。それでもう1枚撮ってと声をかけてくれる。

少年、良い子すぎるでしょ!!もうおばちゃんはキミのことが大好きだよ。

しばらくしたらスペイン人カップルたちも家から出てきて、そこからラクダに乗り砂漠を進む。

午後の部、私は既に砂漠の景色に飽きかけている。笑

砂漠は十分に非日常ではあるけど、どこも似たような風景なので。

村を出てしばらくすると日が傾き始め日没ギリギリで今日の野宿ポイントに到着。

複数の人のブログにラクダに乗るとお尻が痛くなるって書いてあったけど、私は特に痛みを感じたりはしなかった。人よりもお尻の肉が多いからだろうか。それともクロントムで買った自転車クッションパンツがいい仕事をしているのか(かなり作りがちゃっちいけど)。

ラクダから降りるとおじいさんが小屋から出てきてラナたちと一緒にごはんを作り始めた。

ラクダは荷物をおろしてもらってまたネコみたいに砂に背中をこすりつけゴロゴロしている。相当疲れたんでしょう。背中の私が重たかったから。

とりあえず目の前で沈もうとしている夕日の写真をとるため丘に登ってカメラを構える。なんか、もたもたしている間に夕日が沈んでしまった。

ここが私が夕日を眺めていた基地

日が暮れたところで本日の晩御飯。

村からアルジュンのおじさんが救援物資のビールを持ってきてくれた。スペイン人カップルにビール買ったよ!飲もうぜと声をかけると「今禁酒してるんだ」と衝撃の言葉をもらいていねいに断られてしまった。

仕方ないので一緒にご飯食べてるラクダ使いのおじさんにビール飲む?って聞くと、「もちろんだよ!ありがとう!」と返事をもらいおじさんと2人でビールを飲む。よかった。おじさんにまで断られたらめちゃ切なかったよ。助かった。

ご飯を食べを割るとラナが布団をひいてくれた。それがさ、寝袋とかじゃなくてホントに布団をそのまま砂の上にひいて毛布が1枚渡されて、なんというかギャグみたいな寝床なんだよ。写真は翌朝撮ったやつ。

 

で、地面に直接布団をひいただけだから地面をはうフンコロガシがたまに布団に上がってきたりとか!!!最高でしょ!!毎日は嫌だけど。

たぶん村が近いんだと思うけど、一応電波も入るみたいでラインとかチェック。

「おい、携帯使うのは最小限にしておけよ。蚊が寄ってくるから。」

ラクダ使いのおじさんに軽く注意される。なるほど、そんな砂漠の掟があったとは!

もうあとは寝るだけになったのでみんなから少し離れた丘の上で三脚を立てて星空の写真を撮った。

 

これ!ホントはもっとたくさん星が見えるんだけど、私のカメラ技量ではこれが限界。

みんな、ぜひ自分の目で見に行ってみてください。

何枚か写真を撮って就寝。

5日目終了

 

・・・おまけ

夜はそこそこ冷えるけど布団をかけていたら全然問題なし。

ただ、私はこの旅の始まり当初から喘息気味な咳が出ていて、寝転がっていると咳が止まらず、一度目が冷めてしまった。咳が止まらない。そして眠れない。

まわりはほとんど音がなくて。シーンとして静かで、少し距離をとって布団をひいているとは言えみんなに申し訳なかったです。みんな起きてる素振りは見せないけど、絶対気にはなってると思う。

咳を止めて眠る努力はしたんだけどもうどうにもならない。

仕方ないので、リュックから一眼レフを出してまた星空の撮影をすることにした。

たぶん向こうの明るいところが村なのかな。

咳を我慢しつつ星空の撮影を続けます。

そうこうしている間に地平線の向こうからゆっくりとライトの光が近づいてきます。

車のライトみたいに地面と平行にすすんでくるのではなくて、たぶん誰かが手に持って歩いているようで、ライトが大きく揺れながらこちらに近づいてきます。

時刻は12時過ぎ、こんな真夜中にこんな砂漠の真ん中を徒歩で移動してくる人っていると思います?

普通いないですよね?なに?盗賊?

私以外にはだれもナゾの訪問者には気づいていない。

横では私に背を向けて寝ているラナ。

少し距離をあけてスペイン人カップル。

これはラナに知らせるべきなのか。

でも、そもそもここじゃなくて何処かに向かう関係のない通行人Aかも知れないし。

何処かに?それってどこ!?こんな時間に!?

とか考えていたけど結局ナゾの訪問者はこっちに向かって歩いて、

そして私に声をかけてきた。↓これその人影

「大丈夫?咳きこんでるみたいだけど。」

英語のしゃべれるインド人のおじさんだった。

「!?・・・あ、大丈夫です。」

「熱とかあるのかな」

「いや、この咳は熱があるとかじゃなくて、ここに来る前からこんなかんじなので大丈夫だとおもいます」

「そうか、ならよかった。キミが咳しているのが聞こえたから心配して来てみたんだよ」

「そうなんですか。ありがとうご・・・・ゲホゲホ」

「おお、大丈夫かな。夜は冷えるから時々体調を崩す人もいて。・・・心配だね。」

枕元にすわって心配そうにこちらを見ているおじさんと、心配ないよ!大丈夫だよ!ってつたえたいけんだけど私の意志に反して咳は止まらず、おじさんはおじさんで心配ではあるけど薬を持っているわけでもなくただただ心配そうに見ていた。

ありがとう。でも若干気まずい。5分くらいすると若干マシにはなってきて、おじさんも引き上げるタイミングはココだと思ったらしくて、

「大丈夫かな?もういくね。」

といって帰っていきました。

地平線の向こう(とはいっても砂の盛り上がったところのむこうがわなのでたぶん5、600Mくらいだと思う)まで響く私の咳、どんだけ迷惑なんだ。

仰向けに寝っ転がっていると視界全てが星空で眠るのもったいないなって思いながら眠りにつきました。

私のやりたかった「30歳の誕生日に砂漠で星を見ながら野宿する」は、1日遅れではあるけどきちんと達成されたのでした。

本当に5日目終了。

シュレーディンガーのボーナス

こんにちは。今日も貧困、ムービンです。
いつか富豪になることを夢見て今日も仕事に邁進しております☆

 

そんなこんなでやってきました。3月末!!

うちの会社3月は年に2度のボーナスのうちの1回!!

いや~楽しみだな~どこか旅行にいこうかな~それとも新しくケータイ買い換えようかな~カメラもいいな~欲しいものいっぱいあるな~と思っていた矢先にですよ!!

 

流れてくる不穏なうわさ。

「まだボーナス発表されないってことは、またボーナス出ないってことじゃない?」

また!?そう、また!!
前回のボーナスカットされてからの今回ですよ!?1年ぶりのボーナスですよ!?

ねぇ!!

また出ないの!!

正直前回のボーナスから今日にかけて人材の流出が止まらない弊社。

もうだめだヨ。

いよいよやばいヨ。

出してくれなかったらもう、これ以上人がやめたらもう、仕事回らないヨ!!

ただでさえタイってみんな軽く転職するのにねえ!!

はいはい、業績〜

 

とはいえ、まだ出るか出ないかの発表はされていないわけですよ。
発表があるまではボーナスは出ている状態と出ていない状態が1:1つまり半分出るっていうこと!
シュレーディンガーのボーナスですよ!!
半分っていくらだ!?
ボーナスが出る状態ってそもそも何ヶ月支給される状態なんだ!!
ねぇ!!!オー人事!!

 

まああれだよね。シュレーディンガーのボーナスのいいところを無理やりあげるとすれば、確率50%で死の危険にさらされる不幸な猫がいなくていいってところだよね!世界は平和で猫はかわいい!!!

いるのはボーナスが出ないかもしれなくて不幸な私だけだ。

箱の中にボーナスがあったかどうかは今度Twitterにでも上げますね(´;ω;`)

砂漠のクーリー村とお誕生日前夜祭! ひとりぼっちインディア05

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これまでの話

ジョードプルから6時間休憩なしのバスに乗り、念願のジャイサルメールに到着するも体調不良で全くテンション上がらない。

旅の目的↓

muuubin.hatenablog.com

 インド旅行1日目↓

muuubin.hatenablog.com

朝目が覚めると6時過ぎでぼんやりと街が明るくなっていた。

部屋から出てホテルのルーフトップに登るとカメラを構えたファランの兄ちゃんがいた。
たぶん朝日を待っているんだろう。
私も座って日が昇るのをまつ。

遠くでまわる風力発電の向こうから登る朝日。

さて、朝日も登ったところでチェックアウトの準備をする。
やっぱり調子があまりよくない。
起きてるとそうでもないんだけど寝転がっていると咳が止まらなくて寝てても疲れる。
疲れが溜まっているのかな。
 
今日の予定。
キャメルサファリ(今回の旅の唯一にして最大の目的)の出発地点クーリー村へバスで移動。
適当なゲストハウス(キャメルサファリはそれぞれのゲストハウスがやっている)を見つけてツアー申し込み。
その日のうちにキャメルサファリへ出発
砂漠で満天の星を見ながら野宿。
そして29歳から30歳へ。
 
と、もりだくさんになる予定です。
私の誕生日は明日なので「砂漠で野宿しながら30歳」を達成させるためには今日どうしてもキャメルサファリに行かなくてはなりません
11日間のインド旅行の中でも今日が1番重要です。
 
ゲストハウスのおじさんにクーリー村のバスっていつ出るの?って聞くと「クーリーへのバスは1日に何本も出るから時間は気にしなくても大丈夫だよ」とのことなので調子もあまり良くないし少しゆっくりしてから出発することにした。
 
10時頃ゲストハウスを出発。
城の中をブラブラしてからバスターミナルに向かう。

見てるだけでワクワクするジャイサルメールのお店。

小物もかわいい。

敵の侵入を遅らせるために角度をつけた城の入り口。そのおかげで何百年経っても城への潜入が困難。笑

城内はこんなかんじ。歩くだけで楽しい!

地図を見たところバスターミナルは歩いて行けるくらいの場所にありそうなので、歩いて行ってみることに。
 
歩いて出発してみたもののやっぱり調子が良くなくて途中でリキシャを拾ってバスターミナルへ。
 
バスターミナルに着くとおじさんがこっちを向いて「クーリーか?あのバスだ。」と声をかけてくれた。
”あのバス”はまだ誰も乗っていなくて、ガランとしている。
「このバス何時に出発?」
「14:00だ。」
いま11:30・・・あと2時間以上もある・・・聞いた話によると11時に出たばかりらしかった。
しかもバスターミナル、リキシャで来てみて気がついたけど、結構人里離れていて今わざわざお金払ってここまで来たのに歩いて戻るのもなかなか意味わからない感じになってしまうし・・・
で、そのままバスターミナルで時間をつぶす。
なにもないけど!
バスに座って待とうとしたら近くの小屋にいた少年とおばちゃんが私にの近くに座ってきた。
たぶん、バス出発まで時間があるから外でのんびりしてたけど私が来たから一緒にバスに座って待つことにしたらしい。
少年がずっとヒンドゥー語(ではないかも。インドたくさんの言葉があるから。)で話しかけてくるんだけど、私はもちろん何を言っているのか分からずにこにこと相槌を打っていて、おばちゃんもにこにこと時々何かを言って、英語が通じないって分かったから私も日本語で適当なこと言ってそれでなんとなく楽しく過ごした。
近くにほんとにバナナと水とお菓子だけ売っている小屋があってそこにお菓子を買いに行った。
なんとなくお菓子とかあったほうが待ち時間を楽しく過ごせるかなと思ったから。
少年はバスから降りて私についてきてちょろちょろしてる。
ドラえもんのパッケージのお菓子と水を買った。
コンディショナーが切れたことを思い出してコンディショナーある?
ってきくとここにはないよって言われて、そうだよね~って思いながらバスに戻った。
 
ちょろちょろしていた少年も私についてバスに戻ってきて、
お菓子食べる?って声をかけるといやいらないとくびを横に振られてしまった。
いらんのんかい!笑
おばちゃんと2人でお菓子をつまんでいたらお菓子のおまけと思われる風船が出てきて少年にこれいる?って差し出すと嬉しそうに胸のポケットにそれをしまった。かわいい。
 
そしたら少年がおばちゃんに何か言っておばちゃんが何か少年に手渡し、
はい、と少年が私に手渡した。小さな袋が4つつながっていて、これは何?と聞くとちょうどバスに乗り込んできたおじさんがそれを1つちぎって封を切ってそれを頭に塗りだした。
どうもトリートメントのようなものらしい。
もしかしたら私がさっき小屋でコンディショナーを買おうとしていたのを少年が聞いていたのかもしれないし、
たまたま風船のお礼にくれたのかもしれないし、
どちらにしても言葉は全然通じないけどいい子だな~っておばちゃん(29)はしみじみしたよ。
 
14時の出発が近づくとバスにはどんどん人が乗り込んできた。

私は1番前に座っていたんだけど、そのまわりに外国人に興味がある人がどんどん座ってきてみんな色々質問してきてそれを英語に翻訳してくれる人がいて、なんか注目の的になってしまった。
「こいつさ、金はないけどバスを2台もってるんだ!性格もいいやつだから、お前の友達の日本人紹介してやってよ!」
「うん、わかった~任せて!」
一同笑う
てか、私じゃなくて私の友達なんだ・・・ていう正直な提案に若干傷ついた。
そういう適当な話をしていたら2時になったのでバスは出発。
バスが出発してからも少年が色々話しかけてくる。
 
バスが進むと風景がどんどん変わっていきまわりにたくさんの風力発電機が建っている。

きっとこれが朝日が登ってきたあのあたりだ!と思ってカバンからカメラを出すと少年が写真撮って!!と言ってきた。

それで写真を撮ると変顔してそれでまた盛り上がっていた。

手前にいる女の子は私がインドで見た中でダントツ1番かわいいなと思った女の子。
私の方を見てお母さんの影に隠れてまたこっちを覗いてきて、かわいいな~って思っていたら近くで色々通訳してくれていたおじさんが、
「かわいいだろ。日本に連れて帰っていいぞ。フリーだ!」
とか言ってきたけど絶対お前の子供じゃないだろ!ほんとインド人適当だなって思った笑
1時間ほどでクーリー村に到着した。まわりの座席みんな友達みたいになってたから一応まわりに別れを告げてバスを降りた。
これがクーリー村の入口。のどかでしょ?
バスを降りるとおじいさんが声をかけてきた。
「ゲストハウス?」
「ありがとう。でも、もう決めてるんだ。アルジュンっていうところに行く。」
あまりちゃんと下調べしなかったけど、いろんなブログにアルジュンのキャメルサファリに参加したって書いてあったのでとりあえずそこに行ってみようと思っていた。
「アルジュンは私のゲストハウスだよ。」
そういってゲストハウスのカードをポケットから取り出し私に見せてきた。
「ついておいで。」
近くに止めてあったバイクにまたがって、さあ乗ってと言われたので私もバイクの後ろに乗る。
 
バイクでアルジュンゲストハウスまで3分もかからないくらいだったけど、その間に道の脇にラクダがいたりとかワクワクが止まらない。
ゲストハウスに着いたらアルジュンのおじさんが
「さて、キャメルサファリなんだけど夕方から出て次の朝に戻ってくるものと、朝から出てまるまる1日砂漠で過ごすものがある。明日の朝スペイン人2人が丸一日のツアーに出るからキミもそっちが良いんじゃないかな。それは1800ルピーだ。」
「そうなんだ、でも今日出発したいから夕方からのやつでいいや。それいくら?」
「夕方出発のやつは600ルピーなんだけど、今日はキミ以外に参加者がいないからできれば800ルピーにしてほしい。600でも可能だけど600にしちゃうとラクダ使いに渡したらここのマージンがなくなってしまうから。朝出発のほうが良いんじゃないかな。それなら割増料金をお願いしなくてもいいし、途中で村にも立ち寄るから面白いと思うよ。」
おっしゃる通り。確かに600ルピーってそもそも1000円くらいでそれで参加者1人だとマージンないっていうのもまあ分かる。
「わかった。800ルピーでいいよ。それなら今日出発できる?」
「でもひとりで行くより人数がいたほうが絶対楽しいよ。明日にしなよ。」
たぶん、アルジュン氏明日出発してほしいんだとおもう。
「でもね、明日私の30歳の誕生日でね、それで今夜は砂漠に行きたいんだよ。アニバーサリーでしょ?30歳になる瞬間砂漠にいるのっていいと思わない?」
「それはすごい!今夜はここでパーティーをしよう!だから明日がいいんじゃない?」
なにこれドラクエ?選択肢あっても結局1つしか選べないパターンのあれですか?
「・・・うーん、本当は今日行きたいんだけどな・・・まあいいや。じゃあ明日で。」
「よし、わかった。じゃあ今日はこっちの部屋に泊まってくれ。」
部屋は確か100ルピーだか200ルピーだか全然高くはないんだけど。それも含めるとこのキャメルサファリジャイサルメールから出発するのと同じくらいの額になるんじゃない?とか思ってしまった。・・・まあいいか。
 
部屋に荷物を置いてとりあえず村をフラフラしてみることに。

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これはアルジュンさんちのご家族が住んでる家。かわいい!

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ばんごはんの準備中。

村を闊歩する牛たち。

村一番の三叉路。

仲のいい動物たち。

クーリー村すごく小さな村ですぐに村を一周できてしまった。
商店はポツポツとあるのでそこでシャンプーとコンディショナーがセットになったやつ3回分と綿棒、それからお菓子をいくつか買ってゲストハウスに戻ろうとしたそうしたら後ろからラクダが走ってきて写真を撮っていたらラクダに乗っていた兄ちゃんがキャメルサファリに行かないの?って声をかけてきた。

「うん、今日はここに泊まって明日行くよ。」
「今行けばいいよ!さあ乗りなよ!」
一度ラクダを座らせて私に乗るように言ってくる。
「え?いいの?」
「うん、いいよ。どうぞどうぞ。そこに足かけて!」
一旦私をラクダに座らせて、私の後ろに兄ちゃんが座り
「よし、ゆれるからきをつけて。クックック」
とおそらくラクダ語でラクダに合図を出してラクダがぐわっと立ち上がる。
ラクダ足長いから。揺れるとかいうレベルじゃなくて振り落とされそうになる。
高い!怖い!いつも私の目線は160cmそこそこの人間の目線で、それが一瞬のうちに3m以上になるわけで、
しかもそれがぐわんぐわん揺れるわけで。
思わぬタイミングでやってきた人生初のラクダ乗りに興奮していると、私の後ろに座っているラクダ使いがクックックと音を出し、ラクダが突然走り出した。
「うわっちょっとまって!なにこれこわい!まってまって!」
人は本当にテンパると母国語以外は喋れなくなってしまうんだ。
走るラクダは結構揺れる。
大声を上げる私を村の人達が笑いながら見ている。
私がそうやって焦っている間にもラクダはひたすら村の外へ向かって走っていき、どんどん砂漠を進んでいく。
そこで私はやっとすごくまずい状況に陥っていることに気がついた。
 
村の中だからと思って乗せてもらったラクダがこうしている間にもどんどん村から離れていってしまっている。
キャメルサファリに女一人で参加して危ない目に合うという話を何かのブログで読んだ気がしなくもない。
 
というか、この素性の分からないラクダ使い私をどうとでもし放題じゃないか!
ポケットには財布とiPhone。首から一眼レフ。丸腰のアホそうな女。
 
やばい、今すぐにでも降りなくては。
「ねえ、お金ないんだよ。楽しかった。ありがとう。おろしてくれる?」
「いいって、いいって。フリーだよ。あっちで夕日が見れるよ!」
そうこうしている間に私達のラクダはせっせと1kmほど砂漠を進み、遠くに井戸があってたくさんの女の人が水を汲んでいるのが見えた。
「あ!!ねぇ!!あそこに行きたいちょっと降ろして」
「夕日見に行かないの?ここで降りるなら悪いけどオレ先に行っちゃうけど大丈夫?」
「うん、村は見えてるから自分で帰れるよ!」
「そっか!OK!クックック」
またラクダがぐらんっと大きく揺れながら今度は地面に降りていく。
私を降ろしてからまたラクダは立ち上がった。
「じゃあ、気をつけてかえってね~もしまた来ることがあったらオレは〇〇ってゲストハウスのラクダ使いだから今度はそこで参加して!」
「本当にありがとう!ラクダすごく楽しかった!」
「おう!じゃあまた!」
 そして撮らせてもらった写真がラクダがあまりに揺れるから設定が変わっていたみたいで多重露光になってた。普段この機能使わないからカメラ壊れたかと思って本気で焦った笑

なんだよ。ただのいい人じゃん。お金請求されたわけでも電話番号交換させられたわけでもなかったし。
それにしても、今回の私は軽率だったなと反省した。
結果、いい人だったから良かったけど。
 
ただ、村からかなり離れたところに降りてしまった。
近くの井戸を見たら村に帰ろう。
井戸に向かって近づいていくとせっせとおばちゃんや子供が水くみをしていた。
フォトジェニック!!
私は人の写真を勝手に撮るのよくないと思うので、とりあえず写真撮りますよっていう感じは出さずにゆっくりと近づいていった。
みんながジロっとこっちを見てきて、全然ニコニコしていないのであまり友好的ではないなっていうのをなんとなく感じた。
頭に水瓶をのせたお姉さま方がこちらに来てフォト!っと言ってきた。
あら?案外友好的なのか?
それならそれで写真を撮らせてもらう。

そうしたらその中のひとりがお金くれよと言ってきた。
「今お金ないんだよ。ごめんね。」
私のポケットが財布でしっかりふくらんでいるのを既に何人かが見ているのには気づいていたけど、バレバレのうそでとりあえず切り抜ける。
「だったらお菓子ちょうだいよ。その袋に入ってるでしょ?」
さっき村で買い物した袋を指していっている。お金あげるのはなんかすごく嫌だけど(金銭的にってことではなく)お金じゃなくて物ならまだそれがマシな気がした。
「お菓子?いいよ。じゃあはい。」
と、お菓子を1つ出すとその袋をどんどんまわりの人達が覗いてじゃあわたしはこれって袋から勝手にとっていく。
「いや、シャンプー今日使うからだめ」
「じゃあ、1こ返す」
最終的に綿棒(おそらく100本入り)も袋から出して10本ずつくらい分けて私にも10本くらいを分けてくれた。
ありがとうって言って受け取る。
あれ?なんかおかしくね?
 
さっきお店で買ったものがシャンプーとコンディショナー1日分と綿棒10本だけになってしまった。
ちなみにお菓子は全部取られた。笑
 
もう失うものは何もない(正確には財布があるけどみんな一応は良識があって、そこを強制はしてこなかった)。
私も井戸で水を汲むのを横で眺めて水くみを手伝わせてもらった。
 
これが結構大変な作業。
まず紐の付いた小さなバケツのようなものを井戸に落としてそれから紐を上下に引っ張る。
たぶん落としただけではきちんと水が入らないから、引っ張ってまた落としてってすることできちんとバケツいっぱいに水が入るようにしているみたいだ。
それから一気に紐を引き上げる。ここは揺らすと水が落ちて少なくなるとかそんな細かいことは気にせずにみんな一秒でも早く引き上げれるように全力で引っ張る。
上がってきたバケツの水を持っている水瓶にうつす。
これをひたすら繰り返す。
 
正直すごく重いわけではないけどこれを続けるのには体力が必要で、私が1つ引き上げると横の子がおもしろがってまた私次のを渡してまわりがケラケラと笑っている。
 
明らかに私に張り合って同じタイミングでバケツを引き上げる子供がいたんだけど、完璧に負けた。
手加減とかではなく、普通に負けた笑
それを見て横にいたおばちゃんが私の二の腕を触り首を傾げる。
全く言葉は分からないけど「その腕の太さは見掛け倒しか?」と言われているとわかった。
 
しばらくすると私のまわりにいた人の瓶はいっぱいになったみたいでみんな帰り始めた。
私もついて帰ることにした。
 
ラクダに乗ってやってきた道(というか砂漠)ではなくて井戸に続く道から村に帰ったら迷ってしまった。
案外私が一周しきったと思った所は村の一部だったみたいで、アルジュンどっち?って人に聞きながら宿に戻った。
ゲストハウスの門の上がルーフトップになっていてそこに西洋人カップルがいるのが見えた。
たぶん、明日ツアーに参加するスペイン人2人っていうのはこの2人のことだろう。
挨拶をしに私も2階に上がってみる。
向こうもこっちに気がついたみたいでニコッと笑ってハーイ!と言ってきた。
「はじめまして!明日キャメルサファリに行くんだよね?私も参加します。ここへはいつついたの?」
「やあ!僕たちは今日の11時のバスで来たよ。きみの1つ前の便だ。よろしくね。」
かんじのいいスペイン人カップル男の子のほうがホセ25歳。女の子の方がラウラ23歳。2人はスペインの旅行会社で働いていて今は2ヶ月の休暇でインドとネパールをまわっているらしかった。職場恋愛!!うらやましいぜ!
そこからしばらく雑談をしていたら晩御飯の準備ができたと呼ばれた。
晩御飯はこんなかんじ。

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私とホセとラウラとアルジュンのおっちゃんと一緒に食べた。
アルジュンのおっちゃんが、
「ぼくはね、○○歳からキャメルサファリをやってて今47だろ?だから僕の人生はほとんどラクダと一緒だった」
みたいなことを言ってしんみりしていたんだけど、今が47歳っていうところが気になりすぎて他の話が右から左へと抜けていってしまった。
47!?アルジュンのおっちゃん、70代だと勝手に思っていたので思いの外若くてびっくりした。
まじか、絶対にウチの親より上だと思っていたのに・・・
きっと紫外線で歳をとってしまうんだ。
日焼け止め、ちゃんと塗ろう・・・
 
ご飯を食べてから子どもたちと遊んでいたらお母さんがたぶんラジャスタンの言葉ですごく話しかけてきて、
私はそれがさっぱりわからないからとりあえずお母さんの喋る言葉の抑揚とかをまねしてしゃべっていたらそれがどんどん長くなっていってちょっとしたゲームみたいな感じになった。
 
途中でやってきた子供のひとりがお母さんが何を言ってるかを通訳してくれたんだけど、どうも「これは息子だ」とか「これは甥っ子だ」とか続柄の説明をしてくれていたみたいだった。それもおそらくラジャスタン語で!分かるわけねえ!!笑
とりあえず息子がパーイっていうのは覚えた。
通訳してくれた子供がアルジュンゲストハウスのことをネットでどんなふうに書いてあるか見せてほしいと言ってきて、
「アルジュン キャメルサファリ」とかたしかそんなキーワードで上がってきたサイトをいくつか見せて、
そこに書いてあるとりわけ良いことを翻訳して彼に伝える。
旅行者の目から見た自分たちのゲストハウスやツアーがどんなふうに見えているのかを写真を見ながら確かめて、目をキラキラさせて眺めていた。
「えーと、ここにはジートゥくんて子がまだ小さいのにすごく一生懸命お手伝いしていてかわいかったって書いてあるよ。ジートゥくんて知ってる?」
「うん、知ってる。これはぼくだ。」
それまでの目のキラキラがよりいっそう強くなってiPhoneの画面にかじりつく。
「え?うそ!?これ、きみのこと?この人達覚えてる?最近のこと?」
「いや、たぶん3年か4年か、もしかしたらもっと前かも。でも覚えてるよ。他にはなんて書いてあるの?詳しく教えて!」
それまでだいたいこんなことが書いてあるっていう趣旨だけを伝えていたけどそのブログは上から順番に訳していった。
そのブログにはジートゥは11歳って書いてあって、今彼は16歳だから5年前の記事らしかった。
まわりにいた兄弟たちもなになに?って集まってきて、ジートゥが載ってるんだよ見せて見せてって盛り上がっていた。
「ジートゥにまたくるからね、ありがとうって書いてあるよ」
って伝えると、僕がメッセージ送れないかな。って言っていたのでブログのコメント欄に「今クーリー村にきていてジートゥがすごく喜んでいる。また来てねって言っている」という趣旨のことを書き込んだ。
ジートゥは返事くるかなってドキドキしてたけど、5年前の記事だから私が滞在する2日間の間に返事が返ってくる可能性は極めて低いなって思った。見たかんじブログあまり更新していみたいだし、そうだとするとチェックしてない可能性もある。
ジートゥもすごく喜んでいたけど、私も5年経ってそのブログの人の気持ちが旅先で出会った人に伝わるっていうのにすごく感動した。それこそこの村には写真の現像なんてできる所はないし、カメラを持っている人だってきっとそんなに多くはないと思う。だから過去の自分や昔の様子をみるのは私達とは比較できないくらい難しいと思うんだよ。
私はこういう場面に出くわしたのは今回が初めてだったけど、こうやって誰かがブログに書くことでそれが何年か経ってからそれを読んだ誰かの気持ちが揺さぶられることもあるって思うと、記録に残しておくこととそれを世の中に出していくことってすごく重要だと思った。可能性としてはかなり低いけど、そういうこともありうるんだよ。現にジートゥはすごく喜んでいたし。
私が書いたこの記事や写真が誰かに伝わることがあればいいなと思いました。
明日は朝からキャメルサファリに出かけます。
あ、そう言えば!私いつの間にか30歳を迎えていた!!!
お誕生日おめでとう私!
みんなが寝静まってから私はひっそりとルーフトップに登って星空の写真を撮った。見たことないくらいたくさんの星であふれてた!!わたしの腕ではこれが限界だけど・・・

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予定とちょっと違ったけど、まあそれも旅の醍醐味でよしとすることにした。
5日目終了。

インドのバスは結構過酷!? ひとりぼっちインディア04

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これまでの話

30歳になる瞬間を砂漠で満点の星空を見ながら過ごすためにデリーからジャイサルメールという砂漠の町を目指して移動中。ワンピースのアラバスタ王国のモデルになったジョードプルに滞在中。そろそろジャイサルメールに移動しようかというところ。

旅の目的↓

muuubin.hatenablog.com

 前回の話↓

muuubin.hatenablog.com

 1日目↓

muuubin.hatenablog.com

 

そこそこ長めに旅行をしていると毎日フルで動き回っているわけではない。

それが今日。今日はジョードプルから砂漠の町ジャイサルメールまで6時間のバス移動。
特に何も起こらない、ただバスに座って移動していくだけのバッファータイム。
キレイなお花の映像を御覧ください!!というような箸やすめ回です。
 
朝チェックアウトしようとすると1泊いくらだっけ??食べたものコレであってる??とお兄ちゃんに聞かれた。
他力本願すぎ!!私が悪いやつだったらどうするんだよ!そこちゃんとしよー笑
 
ジョードプルからジャイサルメールのバスは町外れのターミナルから出ることになっていて、前の日にホテルのおばちゃんに頼んで予約しておいてもらった。300ルピー。
リキシャも手配しておくからと言われて、迎えに来てもらったリキシャに乗っていったんだけど、200ルピーだった。
リキシャ高くない!?だって、6時間のバスが300ルピーだよ。15分のリキシャ200ルピー?
めんどくさいから何も言わなかったけど、ホテルのおばちゃんがいないからリキシャの運転手がふっかけてきたんだと思われる。

バスターミナルに到着。
時間がなくて朝ごはんを食べそびれていたのでバスターミナルの前の小さな商店でクッキーを買ってバスに乗り込んだ。
私の座席は8番。
椅子に番号なんて書いていないので、8番どこって聞いたら4列目!とだけ言われて右?左?とおもいつつ開いている通路側の席に座った。
隣には無愛想なお兄ちゃんが座っていて時折貧乏ゆすりをしていてなんとなく目を合わせてはいけない気がしている。

インドのバス(今回乗ったバスだけかも)は少し変わっていて進行方向に向かって右側が一般的にみんながイメージする2つずつシートの並んだ座席。通路挟んで左側が2×3列分使った小部屋みたいなのがあって、そこがスリーピングシートになっているみたいだった。
さらに右の座席の上も左のスリーピングシートの上もどちらもスリーピングシートになっていて全く無駄なスペースがない。
それでね、私は座席じゃなくて寝っ転がれるスリーピングシートがいいな~宿のおばちゃん教えてくれれば少々高くてもそっちにしたのに~って思っていたんです。思っていたんですけどね!
出発間際になって明らかにキャパ以上の人が乗り込んできて、あのスリーピングシートの小部屋にどんどん人が入っていくんですよ。
つまりあのスリーピングシートはひとりにつき1つが割り当てられているものではなくて、座席のチケット購入していない残りの人がどうにかしてそこに入らないといけないっていうスペースなんです。
1つの小部屋に8人とか、それ以上みんな小さくなって座っていくのを見ていて、
座席のシートで良かった・・・と心の底から思いました。
 
出発した瞬間はなんとかみんな小部屋におさまって座れていたんだけど、途中から乗ってくる人はほとんどみんな立ちっぱなしだった・・・
過酷すぎ。だって6時間近くだよ?たまに降りる人もいたけど、乗ってくる人のほうが多かったからずっと満員の中で立たされていてかわいどうだった。
 
基本的にトイレ休憩はなし。停車しても人が乗ったり降りたりする短い時間停車しているだけ。
みんなトイレ行きたくなったらどうするのかすごく不思議だった。
だってみんながみんな6時間我慢できないでしょ?
 
たまに5分くらい停車することがあって、
そうするとバスのまわりに水とかアイスとかお菓子を持った人が集まってきて窓の外から売ってくれるんだけど、バスの窓けっこう高い位置にあるからお金や商品投げあっててそれがすごく面白かった。
私も水を買ってみたけど、ちゃんと封がしてあったし、値段も適正価格で普通に普通の物を売ってました。
 

その短い5分の停車で、誰も外には出ない中私の横に座っていた貧乏ゆすりのインド人兄ちゃんが果敢にも外に出ていった。
リュックはあるから何か買いに出ただけだと思うんだけど、通路に立ってる人たちが「そこ空いてる?つめて!」と声をかけてきて、
「いや、ここは人がいるんだよ。」
とリュックを指差して兄ちゃんの座席を死守することに成功。
しばらくすると兄ちゃんが戻ってきてなんかとりあえずホッとした。
 
兄ちゃんは席につくと、ほら、これと私に包を渡してきて中はカレーパンだった!

今まで一言も会話してないのになんだよ!ツンデレかよ!
てかあれ、これなんだかデジャブだなって思ったら、
 
4月に行ったミャンマー旅行で隣のEXILE風の兄ちゃんがとうもろこしくれたやつだ!
 

あれ、この人もしかしてミャンマーEXILEか?って思ったけど全然違う人だった。笑
どこの国にもいい人はいるんだな~
 
インドと言えば座りきれなくてバスの上に乗る人出はないですか?
6時間ずっと窓の外見ていたけど、案外そういうバス少なくて、
6時間で2度だけでした。最近はないのかな。
それか、メディアが故意に切り取ったシーンをそれが日常と思っていただけなのか・・・

 
6時間経ってやっとジャイサルメールに到着。バスターミナルにつくとバスに乗っていた唯一の外国人の私にリキシャが群がってきた。
「おまえなに人?日本人?じゃあトーキョーパレスだな。よし行こう。100ルピーだ。」
とかそれぞれが勝手に話をすすめて来ていたんだけど、地図見たらトウキョウパレス100メートル位で100ルピーは絶対ふっかけてきているし(というか、そもそもリキシャに乗る必要ないし)何が本当か分からないので大丈夫ごめんと言って走って近くの食堂に入った。
逃げるように入った道端の食堂はあまり外国人が来ないみたいでふわっとしたおじさんがメニューを渡してくれた。
おじさんのオススメのインド料理を頂くことにした。
 

今日一日カレーパン以外ほとんど何も食べていないのに全くお腹がすいていない。
もしかして私体調悪い?と思いながらインド料理を食べていたんだけど、
やっぱり半分くらいしか食べられなかった。
ご飯すごく美味しかったんだけど、なぜか食べるきにならなくて、
 
食べてる間ずっと世間話していたお店のおじさんに、
「ごめん、本当に美味しいんだけどお腹いっぱいになっちゃった」
って謝って残してしまった。
「ああ、いいんだよ。インド料理はヘビーだからね」
確実におじさんはその体型で女子ぶるな!って思っただろうけど、たぶん私は本当に調子悪いんだと思う。
 
残してしまったけど、変わらずカンジの良いおじさんで良かった。
 
さて、食堂をあとにするとリキシャもすっかりいなくなっていました。
街の入口に向かって歩いて行く。
おお!建物なんかを見ても砂漠の村っぽい!

とりあえず日本人がみんな行くトウキョウパレスに向かうことに歩いて5分。やっぱさっきのリキシャぼったくりだったな。
トウキョウパレス繁忙期でドミ以外空きがなくて、しかも一番安い部屋が1泊1500ルピーとかだった。
私そんな長期旅行者でもないし、もういい歳なのでちょっとドミは・・・と断って外に出た。断ってからもホテルのおじさんはかんじよくて味噌汁あるけど飲んでいく?って言ってくれたんだけどさっきご飯食べたばかりだし、なんかちょっと調子悪いしで断って次のホテルを探すことにした。
地球の歩き方をみると城の内側にゲストハウスがたくさんあるみたい。私は城の外側にいるから門から内側に入っていく必要がある。
歩いて城内に入ろうと思うんだけど入り口がわからなくて迷子になる。
そこにリキシャが現れて声をかけてきた。
「どこいくの?」
「パラダイスってホテル」
「ああ、そこなら知ってるよ!ただ城の門までしか行けないからそこから5分位歩いてね。50ルピー。」
「わかった。でも部屋がなかったら悲しいから私の電話でパラダイスに電話かけてみてくれない?」
「OK・・・部屋あるって!城の門までバイクで迎えにきてくれるってよ!良かったな!」
「わかった!じゃあお願い!」
リキシャに乗って気がついたけど私は門とは真逆の方へ歩いていたみたいだった。それはいつまで経ってもたどり着かないよ!!
それでリキシャのおじさんに送ってもらってたら、
「パラダイスにして正解だよ。あそこはの主人はヒンドゥーだ。トウキョウパレスの主人はイスラム教だからよくない。」
おっと、よくわからないけど宗教的な話が始まってしまった。正直な話私はよくわからないからへぇ~とだけ相槌をした。
そのイスラム教徒(らしい)の主人と話をしたけどすごく丁寧ないい人だったように見えたし、本当に宗教のことだけでケチつけてるんだと思うんだけど、私は悲しい気分になった。たぶんリキシャのオヤジに悪気はないんだけど。リキシャのオヤジ自体も悪い人ではなさそうだし。
 

門に着くとホテルの人が待っていてくれて、そこからバイクでホテルまで送ってもらう。ゲートを入ると石畳だし土の壁だし、何かのテーマパークに迷い込んだようなワクワク感があって、急な坂道をバイクでどんどん登っていく。

坂を登りきった広場から一本道を入ったところにパラダイスはあった。入り口を入ると中庭がオアシスみたいですごく雰囲気がいい。

2つ部屋を見せてくれて
1階窓なし。トイレ・シャワーは部屋の外 500ルピー
3階眺望good! トイレ・シャワー部屋の外 600ルピー
 
600ルピーの方の部屋にしてもらった。
ジョードプルの2倍近くも払うのにシャワーもトイレもついてなくて物価の高い街なんだなって思った。
 

翌日キャメルサファリに参加する(予定な)ので1泊だけさせてもらうことにした。
なんだかすごく頭痛がする。
多分疲れているんだと思う。
 
憧れのジャイサルメールに到着して本当は街を歩いてまわりたいんだけど、おとなしく眠ることにした。
 
4日目終了。

ワンピースのアラバスタ王国!?青の街ジョードプル ひとりぼっちインディア03

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これまでのはなし
 デリーから11時間かけてジョードプルという街にやってきた。ジョードプルについた頃にはすっかり日も沈んでいたので、まだ街の全体像が見えていない。

 ↓旅の目的

muuubin.hatenablog.com

 ↓1日目

muuubin.hatenablog.com

 ↓2日目

 

muuubin.hatenablog.com

 

久しぶりにぐっすり眠れた気がします。今日はドアノブがまわることもフロントから電話がかかってくることも(←そもそも電話がない)ありませんでした。
朝起きると薄っすらと朝焼けがかかっていて、そろそろ日が昇りそうなタイミング。急いでカメラをとりに部屋に戻って、さらにホテルのルーフトップにのぼる。昨日はすっかり日が暮れて街の明かりしか見えなかったけど、この時やっと私がどんな街にいるのかがわかった。
 

すごく異国に来た感が高まる。そして、街が青い!!さすがブルーシティー!!
そのままカメラと財布を持って朝のジョードプルを散策。

昨日登ってきた坂道。下りもやっぱり急だった。

特筆すべきはやっぱり街の青さ。

インドで第一にゃんこ発見。インドは犬はいっぱいいるんだけど、ネコはほとんど見ないから、ネコ好きの私はネコに飢えている。

それに比べて犬の数はめちゃめちゃ多い。

あと、やぎもいっぱいいる。ゴミあさってた。

ジョードプルは写真撮って!と声をかけてくれる人が本当に多くて、しかもその1枚1枚が本当にいい感じに写る。みんな写真撮られ慣れてるのかな。

写真撮ってたら俺も俺も!って知らないおじさん増えた。

子供もキャッキャと写真撮って~!と言ってくるんだけど、通りかかったおじさんがやたらと適当なところで私を遠ざけようとしていたので、もしかしたら最終的に金くれになっていたのかもしれない。
 
この街は時計台がシンボルになっているようでとりあえずそこまで歩いてみることにした。

これがその時計台。これ、ワンピースのアラバスタ王国で出てくるらしいよ!
ワンピース読んでないから分からないけど。ワンピース大好きな友達は「わりとまんまでテンション上がった」
と言っていたんだけど、その気持ちは私には分からない。ワンピースを読んでないことを後悔する日が来るだなんて。私の代わりにこれを読んでるワンピース好きのあなたのテンションが上がればいいなと思います。
時計台の写真を撮っているとそれこそドラクエかよっていう空気感をまとったおじいさんが写真撮ってくれって声をかけてきて写真を撮らせてもらった。

時計台を中心にお店が並ぶ。スパイス屋さんにお土産屋さん。他には野菜を売っていたりとか。

時計台広場から門をくぐって外に出ると、チャイの屋台が出ていた。
屋台のまわりはチャイで一服している人が集まっていて
「うまいぞ!1杯どうだい?」
と声をかけられる。私も一服。

時計台広場から道はいくつも分かれていて私はとりあえず1番右側の道を進むことにした。

この道がまたすごく面白くて、古い建物がたくさん建っていて、商店が並んでいる。
朝の忙しい時間だからだと思うんだけど、誰も観光客の私に興味がなくてほったらかしていてくれて、その特別扱いされないカンジもすごく嬉しかった。
朝の早い時間なのに揚げ物やが結構目立つ。揚げ物と言うか、ドーナッツみたいなお菓子を売っているお店が多くて、みんな朝からそれを食べているみたいだった。油に細い線で円を描いてどんどんお菓子ができあがっていく。

見たことない形のお菓子が面白いなって思っていたら、買いに来ていたおじさんが声をかけてきた。
「ここの店はすごく有名なんだ。100年以上も続いてるし、すごく美味しいんだよ。興味あるなら食べてみたら?」
いわれるがままに1つ買って食べてみる。油っ!!!あまっ!!!美味しいけどもうすぐ30の私が寝起きで食べるには少し厳しい。高校生の私ならパクパクいけていたかもしれない。

そこでとりあえずちゃんとした朝ごはんを食べようと思って来た道を引き返す。
朝歩いてみたかんじだとあまり御飯食べれそうなところがなかったから昨日と同じくゲストハウスのレストランで食べようと思った。
ゲストハウスに戻っておすすめある?って聞いたら、好きなもの食べろよと何の参考にもならない返答をもらいとりあえずパンケーキと言うやつを頼んだ。

凄くシンプル。
朝の散策で結構疲れて部屋で休憩して、午後から再び出発。
ジョードプル最大の見所メヘランガール城へ。メヘランガール城はゲストハウスの裏の坂道を登った先にありました。歩いて10分ほどです。
登っている最中にたくさんのインド人観光客と会った。ここはインド人にもすごく人気らしい。
観光バスもたくさん止まっていました。
さて、メヘランガール城に入っていきます。

入場ゲートで入場料500ルピーとカメラの持ち込み料100ルピーを払います。
日本語の音声ガイドも借りれます。
音声ガイドを聞きながら城の中をどんどん進んでいきます。

こういう番号の標識があってその番号を押して説明を聞きます。

この音声ガイドが本当に面白くて
「大変な負け戦から命からがら王(←うろおぼえ)が戻ってきてその知らせが女王に届き、知らせの者に女王が「それで戦には勝ったのか?」と訪ねましたが、答えることができませんでした。女王は戦に負けたことを悟り、誇り高きメヘランガールの男が勝利か死しかないという状況の中で負けたのになぜノコノコと帰ってきていると大変なショックを受けましたが、女王のお母様が大変優しい方で女王をなだめ、やっと城の門をあけてあげたのでした。」
特にメモしたりしていたものではないから記憶違いがあるかもしれないけど、そのようなことを言っていて誇り高すぎだろって驚きました。

↑これがその門。

「この手は王が亡くなった際に妃たちが城をあとにする時に自分たちの手形を付けていったとされています。妃たちは亡き王と共に火葬され一緒に天に召されていくのでした」
!?なんかサラッと恐ろしいことを言うんですが、私の音声ガイドは・・・例えば日本の戦国時代のことなんかももしかしたらこんなにツッコむ所はあるかもしれないけど、文化の違いや時代の違いをものすごく感じさせられて全部の説明を1度以上きっちりと聞きました。どれも面白かったです。オススメです。
ステンドグラスがステキなお部屋があったり。

建物も細部まで美しくて見ごたえがあります。

王様の乗り物。ライオンのデザインが好まれていたらしい。たぶん強さの象徴だからとかなんだと思うけど、愛嬌のあるカワイイ顔だった。

これはワンピースに出てくるらしい!私には何かわからない!

お城の中をグルッと回り、裏にまわるとジョードプルの街が一望できます。青いです。きれいです。←小並感

昔はカーストでいう僧侶の人の家だけ青く塗ってよかったらしいです。(と音声ガイドが言っていました)
家の色とかにもカーストが関係あるんだな。インドで生きるの大変そう。
3時間以上たっぷりメヘランガール城塞を見て回り、今度は城塞から見えた青の塊のあたりに行ってみることにした。
フラフラと街歩き。

ブルーシティーどっち?って聞くと、この辺全部そうだよ!って言われたので目的なくふらふら歩く。

途中で道を聞いたスパイス屋さん。お店かわいい。

青いそいやさん。

お供え用の花屋さん。眺めてたら花くれた。

道端で何かの催しがおこなわれていて、みんな火に手をかざしてそれを頭にこすりつけている。眺めているとお前もやれよと横にいた係のおじさんに言われてやり方を教えてもらった。額にいかにもインド人ていう赤い印をつけてもらった。
帰りは盛大に迷子になって、最後は修行だと思って歩いた。
今日だけで19.6kmも歩いている。
hill view guesthouseにもどって次の朝ジャイサルメールへ向かうバスを予約してもらった。
たしか300ルピーくらい。ジョードプルから6時間かかるらしい。
 ジョードプルすごくいい街だった。見どころいっぱいだし、最高に楽しく散歩できる街だった。もっと滞在できたらいいんだけど、お誕生日砂漠を実現しようと思うともう移動しなくては・・・
3日目終了。

ジョードプルへ列車で移動 ひとりぼっちインディア02

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これまでの話

どうにかデリーの安宿が集まるメインバザールと呼ばれる地域にたどり着きディワリを楽しんでいたのだが、隣の部屋のインド人が私の部屋に入ってこようと画策している。本当に怖いので部屋を変えてもらい、翌朝5時にジョードプル行きの列車に備える。1日目にしてインドの怖さを思い知ったのだった。

 ↓前回の記事はこちらをどうぞ。

muuubin.hatenablog.com

10月20日 旅行2日目。

朝4:30に起きて荷物をまとめ、5:00にコソコソと部屋を出る。
昨日の隣のインド人(今は隣じゃないけど)がドアを開けたところにいたらどうしようとビクビクしながら。
外には誰もいなかったのでひとまず安心です。
なんでこんな夜逃げスタイルをしないといけないんだ。ちゃんとお金払っているのに!!

フロントに行ってチェックアウト。フロントの人がリキシャをひろうのを手伝ってくれた。
今日私は目的地ジャイサルメールの手前にあるジョードプルという街に行きます。

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デリーからジャイサルメールは19時間。いきなり19時間の列車移動はインド初心者の私にはちょっと厳しいかもしれないので、肩慣らしで11時間の移動です。←
ジョードプル青の街と呼ばれているらしくて、青い建物でいっぱいらしい!
あとワンピースのアルバスタのモデルになっている街らしい!
ワンピース読んでないからよくわからないけど。
結構見るべきものがたくさんありそうです。わっくわくです。

ジョドプール行きの駅はメインバザールからリキシャで20分くらい。


渋滞も何も夜明け前だから車が一台も走っていませんでした。

サライローラ駅到着。

駅の様子はこんなかんじ。


チケットを見せてどこへ行けばいいかその辺にいるおじさんに尋ねると、
「これまだ1時間半あるから電車来てないよ。1番のホームだけど・・・。なんでこんなに早くきたの??」
ですよね?私も知りたい!!なぜホテルのスタッフこんな時間に私を送り出した!?
時間を持て余しているのでとりあえず腹ごしらえをする。
「すみません、どこかこのへんで御飯食べれるところありませんかね」
「この時間は空いてないね。チャイならそこの角に店が出てるよ」
ですよね~だってまだ6時にもなってないもん。そんな時間に定食屋なんてやってないよね。
とりあえずチャイをすすって時間をつぶす。
チャイ屋においてあったビスケットを一袋、それから水を一本買って駅のホームへ乗り込む。


「この列車、ここのホームであってるよね?」
ジョードプル?ああ、ここだよ。まだあと1時間あるから列車は来ないけど」
知ってるよ。だって7時発だもんね!
駅のホームに座って列車が来るのをひたすら待ちます。

しばらくすると隣にインド人の親子が座ってきてにこにこしているので世間話をした。
これからジョドプールへ行くって私が言うと、すごくいいところだよ。とか。
インド人ファミリーはジョドプールよりも手前の街が目的地で、ディワリ帰省の途中らしい。
しばらく話していたんだけど、列車がホームに入ってきたから記念に1枚写真を撮らせてもらって、それぞれ列車に乗り込む。お母さんそっくりでかわいい。

私の座席はB-35・・・座席を探してウロウロしているとさっきのインド人ファミリー3段ベッドの下の段で同じブースだった。
なんたる偶然!


私は3段ベッドの1番上だったんだけど、すごく狭いから座っていられるほどの高さがなくて、
「キミが眠たくなったら上に上がって休めばいいけど、そうじゃなかったらここに座っていてもいいよ」
とお父さんが声をかけてくれた。

ここが三段ベッドの一番上、私だけのスペース。本当に狭い。よく言えば落ち着く空間。

せっかくなので一緒に座って世間話の続きをすることにした。
話しているとお母さんは30歳。私も来週には30になるんだ!っていう話をして、同い年だね!って盛り上がった。
方や結婚して子供がいて、方や未婚子なしでフラフラと海外旅行の途中。なんたる格差・・・
旦那さんはITに結構興味があるみたいで、
「ムービン。日本のビットコインについてどう思う?」
とか雑談のレベルが高すぎて、ビットコインそもそもよくわからないし、しかも英語もたいして喋れないし、せっかくもらった話題を全く膨らませることができなかった。

途中で色々おすそ分けをしてもらった。

これはスポンジが甘酸っぱい汁にひたひたに浸かっているような食べ物。
でもスイーツというよりは酢の物とお菓子の中間みたいなカンジです。
酢の物!?って思うでしょ?想像つかないでしょ?
私も初めて食べる味だったのでなかなか表現しづらいです。

出発してから8時間ほどでインド人ファミリーは降りていきました。
それからしばらくすると通路挟んで向こうに座っていたインド人の兄ちゃんが話しかけてきて、今度はその彼と雑談をはじめる。
「なんでインド人ってみんな英語しゃべれるの??みんなではないかもしれないけど。子供もすごく英語上手に喋る子が多いよね?なんで?」
「僕達の国はとても広いから、インドの中でもたくさんの言葉が使われているんだよ。その一つ一つが、方言とかそういうレベルではなくて、例えば英語とスペイン語みたいに全く別の言葉なんだ。だからインドの中でも別の言語を話す者同士がコミニュケーションをとろうとする時、インド人同士でも英語を使うんだ。」
「それでみんな英語しゃべれるんだ!てか、ヒンドゥ語を共通語にするんじゃなくて英語なんだ!」
「そうなんだよ。だから街でもよく見てたら気が付くと思うけどインド人同士でもよく英語で喋ってるよ」

この話はその後もずっと考えてるんだけど、それで一つの国でいられるのってすごいと思った。
日本の中で日本語と中国語と韓国語を使う人たちがが暮らしていたとして、それでお互いの意思疎通を測るために英語を使うとかってなると、絶対に揉め事起こると思うんだよね。同じ言葉を喋る人への同族感というか、仲間意識ってあると思うし、その逆はやっぱり仲間意識薄れてしまうよね。日本の場合は方言はあるけど、みんな標準語はしゃべれるわけだし、普段言葉について考えさせられることってなかったけど。

なんか、すごい国だな。インド・・・。

そんな面白い話を聞いたところでジョードプルに着いた。

英語の話をしていた兄ちゃんとは駅で別れて、そこからゲストハウスに向かって歩く。特に下調べをしていなかったから地球の歩き方ジョードプルのホテルのページの一番最初に書いてあるhill view guesthouseに行くことにした。
地図を見た印象ではそんなに遠くもなさそうだったから駅から歩いていくことにした。
今日はほとんど座りっぱなしだったし少しは歩かなくては。


地図で見ると近いんだけど、知らない道を地図を見ながら歩くのは案外時間がかかったし、途中から急な上り坂に変わっておもったよりも大変だった。名前hill viewだしね。なんか高いところにありそうなことに気配で気づけばよかった。道中、古い建物がいっぱいで街歩きは最高に楽しめた。

へとへとになってhill viewにつくと、ホテルの前に人が集まって花火をしていた。

そのなかのひとりのおばさんが「ホテル?」と聞いて行きたので、部屋を見せてもらった。
街が一望できる広い部屋600ルピーと山側の眺望なしの350ルピーの部屋。
部屋からじゃなくても景色は見えるかと安い方の部屋にしてもらった。

部屋に荷物を置いて、外に出るとゲストハウスのおばちゃんがレストランからの眺めがいいよって教えてくれたから、屋上のレストランへ。


レストランからは街が一望できて、ディワリの最中だから街のあちこちで花火が上がっているのが見える。
背後にはメヘランガール城塞。本当に本当にきれいだった。


ピザとコーラを頼んでそれを食べながら景色を眺めた。

私が屋上レストランに乗り込んでしまったせいで、それまで眺望をふたり占めしていたカップルに申し訳なくなってしまった。お互いに気を使って静かに食事を楽しんでいたんだけど、カップルが帰り際に写真撮ってくれる?
って頼んできて、撮ってあげると写真を見てパーフェクト!と嬉しそうにいってくれ、何となくそれまでの気まずい空気がクリアになった気がした。
なんかわかんないけど、こちらこそありがとう!!!

ホテルの一階のミニショップで洗濯洗剤と飲み物を購入。
お金が2000ルピー札という大きめの額しかなくてこれ使える?と聞いたらお釣りないから今度でいいやと言われた。
特に何かに記録を付けている感じもなく、私が何号室の誰かもわからない状態でそんなに人を信用していいのか!?
って思いました。

部屋に戻って洗濯物を洗って就寝。

今夜は隣のインド人が突撃してきたりしませんように。